池袋で見かけた自転車タクシー
先日、池袋近辺を歩いていたら、ふと目を引く光景がありました。三輪車のようでありながら、人力車のような形をした乗り物が道端に止まっていたのです。その乗り物は、黒とシルバーのレトロなデザインで装飾されており、まるで絵本の一ページから飛び出してきたかのようでした。
観光地などで見かけることはあっても、池袋のような都会の真ん中でこうした乗り物に出会うのは珍しいことです。そのため、思わず足を止めてじっくりと眺めてしまいました。
その時は急いでいたため乗ることはできませんでしたが、「今度機会があったらぜひ乗ってみよう」と決意し、とりあえず写真だけ撮っておきました。スマートフォンのカメラでパシャリと一枚。その写真を見返すたびに、あの時のわくわくした気持ちが蘇ります。
しかし、それ以来その自転車タクシーを見かけることはありません。毎日のように同じ道を通ってみたり、違う時間帯に歩いてみたりしましたが、あの不思議な乗り物には出会えないままです。まるで蜃気楼のように消えてしまったかのようで、ちょっぴり寂しい気持ちです。
でも、あの日の発見が私にとってのちょっとした冒険の始まりになったことは間違いありません。今度また池袋を歩く時には、もっと注意深く街並みを観察し、いつか必ずあの自転車タクシーに乗ってみたいと思います。次に見つけた時には、急いでいても必ず乗る時間を作ろう。あの特別な乗り物が運んでくれる景色や風を感じる瞬間を、今から楽しみにしています。