独学大全
本書は正体不明、博覧強記の読書家であり、独学の達人である読書猿が書いた「勉強法の百科事典」…(解説より)
ずっと読みたかった「独学大全」!!
やはりなにより特筆すべきはこの厚さ。
もはや鈍器。いい感じの押し花とか作れそうです。
重くて首や肩に負担がかかりそうだ!とおもいつつ、どうしても紙で読みたかったのです。
本書は「なぜ学ぶのか」「何を学べばよいか」「どのように学べばよいか」「独学の「土台」を作る」といった四つの柱で展開。
各セクションは、何をやってもなかなか身にならない「無知くん」と
彼の指南役となる「親父さん」とのコミカルな対話から始まり、
無知くんの抱えている課題を例に様々な独学テクニックが解説されています。
独学は文字通り「独り」で「学ぶ」ということ。
気軽に始められる反面、独りだからこそ「時間がない」「やる気が出ない」「続かない」「身についているのか不安」…そんな独学につきものの悩みにも寄り添ってくれます。
普段から「ポモドーロ・テクニック」「ラーニングログ」「習慣レバレッジ」などは取り入れていたので、さらに多種多様な技法を知ることができて満足。
数々の独学テクニックとともに偉人のエピソードや、名言、参考書籍、雑学なども丁寧な解説付きで掲載されていて、単純に読み物としてもとても面白いです。
頭からじっくり読み込むもよし、パラパラとめくって開いたページを搔い摘むもよし。
ただ厚いだけではなく、目的ごとの索引も充実しているので実用的。
「志の強さは、それを立てた瞬間にではなく、自身の行為や思考を絶えず志に結び直した、その繰り返しの中に生じる」(本文より)
何かを「独学」してきた経験のある人なら、より一層、本書に刻まれた言葉たちが響くことでしょう。
普通の本三冊分の場所が必要ですが、独学者必携の一冊です。